ITエンジニアは家で勉強する場合がある

ITエンジニアは家で勉強する場合がある

2017-08-12 19:24

どういう時に家で勉強するのか (体験に基づく分類)

業務の予習復習

  • 業務の疑問点を自宅で調べる
  • ソースコードを読む、書く
  • メールやslackをチェックする

自らやったことも、求められたこともないが、絶対にやってはいけない。問題外である。

タダ働きは反競争的であり、すべての労働者への裏切りであり、人間として破廉恥の誹りを免れない行為である。やる気があるとか、努力だとかいう釈明は噴飯ものだ。君子たるものは瓜田に履を納れず、李下に冠を正さずという。たとえ勉強したくて堪らないとしても、業務と直接関わることは決して行わないことである。

ITエンジニアは全て、対価なしで業務の勉強をやってはいけない。そんなものは勤務時間に調べればよい。

資格試験の勉強

  • 情報技術者試験の受験勉強をする

場合による。

例えば、「会社が受験費用を負担する」とか「キャリアアップのチャンスである」などと称して、極めて強硬に受験を促す企業があるとする。このような会社については、従業員の資格取得による単価増額という利益を吸い取ろうとしていないか、検討を加える必要がある。ITエンジニアが取得する資格により売上が増加するならば、当然、ITエンジニアにも相応のリターンがあって然るべきである。その関係が崩れているならば、これもまた一種のタダ働きである。

受験により得られる利益 (本来有料の試験をタダで受験できる場合、その事実も含む)、必要な学習時間、合格の蓋然性などを総合的に考慮して判断する。

業務に無関係と言えない技術

  • 業務でrailsを使いつつ、自宅でも自分のやりたいサイトをrailsで作る
  • 誰に言われた訳でもないが、SQLの勉強をしてみる

日本のIT業界は、恒常的な人不足・能力不足・経験不足の状態にある。そのためITエンジニアが何かを勉強すると瞬く間に企業の需要を満たし、結果として業務にも役立ってしまう可能性が極めて高い。「勉強や製造そのものが趣味」という場合も含めて、自分の働き方を考慮しつつ判断したい。

いわゆる時間給の労働者として、安定・継続した働き方を必要とする人の場合、おそらく家で勉強すると最終的には自分が損をしてしまう。ITエンジニアが経験を積むと雇用主は有形無形の利益を受けるが、それに応じて給与を正しく増額することは通常不可能である。「数字に表せない効果がある」とも「足元を見られてしまう」とも言えるが、何れにせよ勉強のコストに正比例する賃金を受け取れないことは確実である。

他方、いわば自営業者として、自分の能力と経験を高く売りつける働き方にチャレンジする人ならば、家で勉強しても無駄にはならない。企業が待遇を変えないならば、より良い条件を求めて転職あるいは独立するまでのことである。この観点からは「短期的には損をする給与だが、この技術の実務経験は高く売れるので我慢する」などという発想もありうる。

家で勉強すべき?

ITエンジニアが何かを勉強すると、誰かが利益を受ける。その関係性は千差万別であり、家で勉強すべきか否かは事案によるとしか言いようがない。自分が得をするなら勉強し、そうでなければしない、ということになるのだろう。

だが万一、そういった部分を捨象して「とにかくITエンジニアたるものは家で勉強して奉公せよ」などと申し告げてくる会社で働いているならば、その人がまず為すべきことは転職であり、勉強ではないだろう。

椎茸

author 椎茸

エリンギを亡き者にするべくインターネットを駆使する、ハラタケ目キシメジ科に分類される比奈P。食用には適さない。